失敗しないillust_リッチブラック

過ぎたるは及ばざるが如し インクの盛り過ぎには注意しましょう

どんなものにも適量というものがあります。

スパイスは、適量入れるから料理の味が引き立つのであって、入れすぎれば料理の味が台無しになるだけでなく、健康にも悪いということにもなりかねません。

それは印刷の時のインク量でも同じことです。

真っ黒は黒インクだけでは黒くならない

  黒い色は、黒インクだけで印刷したのでは、真っ黒と呼べるほどの濃い黒にはなりません。
濃い黒で印刷したい時には、ほんの少しだけ他の色を加えると濃い黒になります。

ところが、この時にどの色をどの程度入れるのかによって、綺麗な黒ができたりバランスが悪い変な黒が出来上がったりしてしまいます。

完璧な黒の名前 それはリッチブラック

真っ黒なチラシはなかなかオシャレですが、この黒を作るのが実大変。
黒インクだけでは黒の深みが表現されす、残りのCMYのインクを上手に足すことで漆黒と呼べる黒が出来上がります。
この黒のことをリッチブラックと呼びます。

ところがこのリッチブラック、他の色の配色を間違えると、下のチラシのような『変な黒』が出来上がってしまうという大きな欠点を持っています。

赤い黒


ならば、濃い黒にするためにCMYKすべてのインクを100%づつの割合で入れてしまえば、こんな変な黒にはならないと、すべてを100%にしたらさあ大変。
400%今度はインクが濃すぎて乾かずに、チラシやチケットの裏面を汚してしまうという最悪の結果を招いてしまう事に。

『真っ黒』を作るのはとても難しいことなんです。

最適なインクの配合はK 100% CMY 30%

リッチブラックにはゼッタ的な配合というものがるわけではありませんが、だいたいK100%に対してCMYをそれぞれ30%程度加えた割合で黒作れば、それほど偏った黒に仕上がることはありません。

インクの世界にまで「過ぎたるは及ばざるが如し」ということわざが存在するとは驚きです。